出張パーソナルトレーニングで防ごう!高齢者の健康寿命の低下!

こんにちは!
女性のための出張パーソナルトレーニング efficiency です。
出張パーソナルトレーニングで多いご要望のひとつが、ご高齢のご家族に対する運動機能の維持、改善のための指導です。
今や、人生100年時代。平均寿命は、男性81.4歳、女性87.4歳。対する健康寿命は、男性72.6歳、女性75.3歳。
日常生活で制限がある期間が、なんと男性は8.8年、女性は12.1年もあるのです!
長生きは素晴らしいことですが、できるだけご家族には元気な状態で、長く一緒に人生を楽しみたいですよね。
ご本人にとっても、できるだけ助けを借りずに毎日を過ごせることは、QOLが良い状態が維持できて日々の活力につながると思います。
運動が健康寿命の延長に貢献していることは、私も指導を通して実感しています。

そこで今回は、健康寿命に関してお話していこうと思います!
健康寿命をを伸ばすためにできることもご紹介していきますので、ご自身の老後はもちろん、身近なご家族に対しても参考になる情報を掴んでいってくださいね。

サルコペニアとは

サルコペニアとはご存知でしょうか?
聞いたことがあるという方は多いと思います。
サルコペニアとは、加齢や生活習慣の影響により急激に筋肉量が減り、筋力が低下した状態を言います。
サルコペニアは要介護や寝たきりを引き起こす重大な原因となります。

65歳以上の高齢者に多く、65歳以上の15〜20%がサルコペニアだと言われています。
75歳以上になると急激に増加し、85歳〜90歳では60〜80%を占めることがわかっています。

サルコペニアのリスク

  • 転倒・骨折
    筋肉量の減少や筋力の低下によって、歩行能力やバランス能力が衰え、転倒しやすくなります。
    また、骨粗鬆症とサルコペニアは密接な関係にあるため、転倒による骨折が起こりやすくなります。
  • 生活習慣病・感染症・認知症
    筋肉は身体を動かすだけではなく、心臓や内臓を作っている組織でもあります。
    そのため、糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高くなり、感染症にもかかりやすくなります。
    最近では、認知症にかかりやすくなることもわかっています。
  • 日常生活の支障
    筋力の低下によって、入浴や着替え、移動などが一人では難しくなるなど、日常生活に支障が出るようになります。

サルコペニアチェック

このような傾向が出てきたら、サルコペニアのサインです。

  • 歩くのが遅くなった
  • 片足で椅子から立ち上がれない
  • ペットボトルの蓋が開けられない

また、ふくらはぎの太さでもチェックができます。
ふくらはぎは、臓器がなく皮下脂肪も少ないため、全身の筋肉量を反映しやすいとされています。

ふくらはぎでサルコペニアチェック!
① 右手と左手の親指同士、人差し指同士を合わせて輪っかを作ります

② 椅子に座って、膝を90度に曲げ、ふくらはぎの一番太い部分を輪っかで囲います
  • ふくらはぎを指の輪っかで囲めない
    →サルコペニアの可能性はほとんどない
  • ふくらはぎを丁度指の輪っかで囲める
    →囲めない人より、サルコペニアの危険度2.4倍!
  • ふくらはぎを指の輪っかで囲むと隙間ができる
    →囲めない人より、サルコペニアの危険度6.6倍!

筋肉量の減少が老化を早める!

人間の筋肉量は、20歳代をピークに、30歳代から1%ずつ減っていきます。
これは加齢に伴い、運動量が低下し筋肉の代謝が落ちていくからです。
さらに、60歳代以降になると著しく代謝が低下していくので、筋肉量の減少率も大きくなっていきます。
70歳代の筋肉量は、20歳代の約半分にもなってしまうのです!
また、中年期以降に全く運動しない人は、筋肉量は急激に減少することがわかっています。
加えて、過度なダイエットや、動脈硬化や高血圧、肥満などのメタボリックシンドロームも筋肉量の減少に関係しています。

サルコペニアになりやすい人

75歳以上で痩せ型筋肉を作っているのはたんぱく質。
高齢になると、肉や魚などの動物性たんぱく質を充分に摂取しないことが多く、サルコペニアになりやすい。
筋肉量を維持するためにも、たんぱく質は必要です。
②メタボ体型で脚が細い(サルコペニア肥満)お腹がぽっこりしたメタボ体型なのに、脚は細いというタイプです。
メタボを改善しようと食事制限はしているものの、運動はしていないため内臓脂肪は減らずに、筋肉量が減少してしまった状態です。
「筋肉量の減少」と「内臓脂肪の蓄積」が同時に進んでしまいます。
また、体重に対しての筋肉量が少ないため、バランスを崩しての転倒もしやすくなります。
③過度なダイエット中の女性若い女性でも、サルコペニアになる人が増えています。
過度な食事制限により栄養不足になり、その上に全く運動しないため筋肉量が減少してしまいます。

サルコペニアの予防、治療

サルコペニアの予防や治療には、食事と運動が需要になります。
どちらか一方では、筋肉を効率良く増やすことはできません。
私の経験からも実感していることですが、要介護の高齢者も効果がみられることがわかっています。
いつから始めても、遅すぎることはありません
それぞれのポイントを見ていきましょう!

食事

意識していただくことは、たんぱく質の摂取とビタミンDの摂取です。

たんぱく質は言わずもがな、筋肉を作る最重要な栄養素。
筋肉量を維持するのにも、たんぱく質の摂取はは不可欠です。
サルコペニアの方は、体重×1.2〜1.5倍(g)のたんぱく質の摂取が望ましい。
動物性たんぱく質の方が効率的ですが、脂質も一緒に摂れてしまうので、赤身を選んでいただくのがおすすめです。
植物性たんぱく質もバランス良く摂るようにしましょう。
※腎臓に疾患のある方は、お医者様のご指導に従ってください。

ビタミンD

ビタミンDは骨を強くする栄養素としてよく知られていますが、最近では筋肉の増強にも影響するということがわかっています。
ビタミンDは紫外線により皮膚で作られ、体内での活性化するビタミンです。
そのため、運動も兼ねて30分ほど日光浴をしながらのウォーキングがおすすめです。
ビタミンDを多く含む食品は、魚介や卵、きのこです。
魚介や卵はたんぱく質も摂れるので、朝昼晩取り入れると、効果的な献立になるでしょう。

運動

筋力が低下しやすいのは下半身ですが、筋力が回復しやすいのも下半身だということがわかっています。
まず、最初は下半身の筋トレから始めていきましょう!
ご高齢の方は無理をしない強度で、頻度を多く行うことを優先します。
それでもご高齢の方は怪我のリスクもあり、加えて膝や腰、股関節などが痛いケースもあります。
できるだけ、専門家の運動指導を受けることをおすすめします。

優先して鍛える筋肉として衰えやすい、抗重力筋を鍛えましょう!
抗重力筋とは、「立っている時に重力に抗している筋肉」のことを言い、

  • 背中
    脊柱起立筋
    広背筋
  • 腹筋
    腹直筋
    腸腰筋
  • お尻
    大殿筋
  • 太もも
    大腿四頭筋
  • ふくらはぎ
    下腿三頭筋

これらは最低限、弱らせてはいけない筋肉です。

骨粗鬆症

骨が脆くなってしまう骨粗鬆症。
男女比は1:3で、女性の方が圧倒的に多いです。これは閉経による女性ホルモンの影響で骨密度が低下することが要因です。
70歳代では2人に1人が骨粗鬆症と言われており、50歳代では10人に1人だと言われています。

骨粗鬆症によって、ちょっとした転倒で骨折してしまう脆弱性骨折が増えてきます。
脆弱性骨折は、背骨や脚の付け根の骨の骨折が多くみられます。
特に注意したいのが、脚の付け根の骨の骨折で、歩行困難になってしまったり、寝たきりにつながることもあるので、骨粗鬆症への対策が重要です。

骨粗鬆症の予防・対策

骨粗鬆症の予防も、食事と運動が重要です。
食事はなんといっても、カルシウム
あとは、ビタミンKと、前述のサルコペニアの予防と同じく、たんぱく質とビタミンDが重要です。

カルシウム

骨粗鬆症の方の1日のカルシウム摂取量の推奨は、700mg〜800mg。
乳製品、大豆製品、野菜、海藻、小魚に含まれます。
具体的なイメージとしては、木綿豆腐2丁分です、、多いですね笑
牛乳やしらすなど、他の食材も取り入れて積極的に摂取しましょう。

ビタミンK

ビタミンKは骨芽細胞の骨形成の働きを促します。
納豆や、小松菜、ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれています。
小松菜はカルシウムも多く含むので、おすすめの食材です。

運動は、転倒による骨折リスクに対して、そもそも転倒をするのを防ぐために筋力やバランス能力を鍛えます。
トレーニングによって骨に負担をかけることで、骨密度が維持できる効果もあります。
こちらも、前述のサルコペニア対策の運動をすることで、並行して骨粗鬆症も予防、対策ができます!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

健康寿命に筋肉は欠かせませんね。
身近なご家族の運動機能は維持できていますか?
また、女性は高齢でなくても、栄養不足やホルモンの状態で、サルコペニアや骨粗鬆症を引き起こしてしまう可能性があります。
ご家族だけでなく、将来のご自身の健康維持のためにも運動習慣をつけておきませんか?

女性のための出張パーソナルトレーニング efficiency では、経験豊富な女性トレーナーが怪我のないよう、正しい運動指導を行なっています。
80代、90代の方もご利用されていますので、遅すぎるということもありません!
是非、健康で長く人生を楽しむためにご利用ください!