出張パーソナルトレーナーが教える!油は敵なのか?味方なのか?脂質について
こんにちは!
女性のための出張パーソナルトレーニング efficiency です。
ダイエットでよく話題となる、食事管理について。
糖質制限、カロリー制限などがあり、糖質制限に関しては、過去の投稿でご説明させていただきました。
その中で、脂質の取り方に関しては、あまり触れなかったので、今回は脂質をテーマにお話しいこうと思います!
過去の糖質に関しての投稿をご覧になった後、今回の内容を参考にして頂くと、ダイエット、健康ともにブラッシュアップされますので、ぜひ前回のページにもお立ち寄りください!
Contents
脂質って何?敵?味方?
結論から申し上げると、脂質は敵にもなりえますし、味方にもなりえます!
はっきりしない回答に見受けられてしまうかも知れませんが。。
つまり、選ぶ脂質の種類によって、肥満や健康リスクにもなり、一方でダイエット効果や健康効果も臨める、ということです。
では、その脂質の種類とは?
次の項でご説明していきます!
脂質の種類
私たちの身体にある脂質は、主に中性脂肪、リン脂質、コレステロールに分けられます。
- 中性脂肪
トリグリセライドとも呼ばれているもの。
食事から摂取される他に、肝臓でも作られます。
血液によって全身に運ばれ、臓器や筋肉が動くエネルギー源として、使われますが、余った分は内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられます。こうして蓄積された中性脂肪のことを「体脂肪」と言います。
- リン脂質
細胞膜を形成する主な成分です。
脂質がエネルギーとして、使われたり、蓄積されるときに、たんぱく質と脂質を結びつけて血中を移動します。
- コレステロール
全身の細胞膜やホルモン、胆汁酸の材料になるもの。
LDLコレステロール、HDLコレステロールとありますが、どちらも必要でバランスが重要になってきます。
これらの脂質の主成分が、グリセリンによってつながっている脂肪酸になります。
私たちが摂取している脂質とは、厳密にいうと、この脂肪酸の種類になります。
脂肪酸の種類
- 飽和脂肪酸
常温で固体化するもの。
肉の脂身、バター、ラード、ココナッツオイルなど。
摂りすぎると、肥満や動脈硬化の原因にもなるので注意が必要。
- 不飽和脂肪酸
常温で液体状であるもの。
主に、植物や魚の油に含まれる。
- 一価不飽和脂肪酸(オメガ9系)
体内で合成可能な脂肪酸。
主にオレイン酸が挙げられ、酸化しにくく、加熱調理もしやすく、取り入れやすい脂肪酸です。
代表的なのが、オリーブオイルで、取りすぎは、飽和脂肪酸と同じく肥満の原因になります。
- 多価不飽和脂肪酸
体内で合成できないため、食事で取り入れる必要がある必須脂肪酸。- オメガ6
リノール酸などがあり、現代人は過剰摂取の傾向がある。
過剰摂取は、血管や細胞を傷つけてしまうことがあり、オメガ3との摂取のバランスが重要。 - オメガ3
リノレン酸が挙げられ、体内でDHA・EPAに変換される。
現代では不足しがちな脂肪酸。
アレルギー症状の緩和、がんの抑制、免疫機能の調整など、身体に有効的な働きをします。
また、脳を活性化したり、認知機能の向上などの効果もあり、積極的に摂取したい脂肪酸です。
- オメガ6
摂るべきではない脂肪酸(油)
トランス脂肪酸
- トランス脂肪酸
マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングに含まれる不飽和脂肪酸の仲間です。
長期間摂取し続けると、心臓疾患や不妊などにつながります。
健康被害を懸念して、アメリカ食品医薬品局では、加工食品などでの使用を全面的に禁止しています。
日本には法規制はまだないので、個人の裁量が必要です!
バターは良いですが、マーガリン、ファットスプレッドはNG!
バターとマーガリンは全くの別物です。
また、ファットスプレッドと聞いて、馴染みがないと思う方もいるかも知れませんが、こちらも広く流通しているものです。
「○○ソフト」といったマーガリンに似た柔らかいペースト状の商品を目にしたことはあるのではないでしょうか?
マーガリンより、油脂含有率が低く、水分量が多いため、安価で手にしやすくなっていますが、注意です。
ショートニングも、お菓子やお惣菜に多く使用されています。
ただ、洋菓子や、揚げ物以外でも使用されていることも多く、和菓子などでもあんこの滑らかさを出すために使われることもあるので、成分表記は確認するようにしましょう。
びっくりするのは、ネギトロにもショートニングが使われていることがある、ということです!
マグロの赤みをすり潰して、滑らかさや色合いを出すためにショートニングや、添加物が使用される場合があるようです。食品選びには気をつけたいですね。
サラダ油
- サラダ油
オメガ6である、リノール酸を多く含む油で、過剰摂取が懸念されています。
このリノール酸は200°前後で熱すると、「ヒドロキシノネナール」という毒素が発生します。
この「ヒドロキシノネナール」は、脳の神経細胞を死なせてしまいます。
これが、海馬を萎縮させ、結果として、アルツハイマー病の原因になることがわかっています。
調理で高温調理せずとも、製造過程で既に加熱処理をされているので、この「ヒドロキシノネナール」の毒素は避けられません。
リノール酸の過剰摂取は、動脈硬化や心臓疾患の要因になるだけではなく、アトピー性皮膚炎を引き起こす一因であることも示唆されています。
リノール酸を過剰摂取すると、体内でアラキドン酸という脂肪酸を作り、アラキドン酸が多くなり過ぎると、炎症を引き起こす化学物質を合成します。
これが、炎症や痒みを生じさせ、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性炎症疾患の原因になるとされています。
また、成分表記でよく見かける「植物油脂」これは、ほぼサラダ油で作られています。
例えば、コーヒーフレッシュ、ホイップクリーム、アイスなど。
一方、乳脂肪のみを原料としているものは、「クリーム(乳製品)」と明記されています。
アイスを例に出すと、乳脂肪のみで作られているものは「アイスクリーム」と表記されているのに対して、「アイスミルク」「ラクトアイス」と表記されています。
後者は、乳脂肪分が少なく、代わりに「植物油脂」が使用されています。
このように、サラダ油を使わないようにするのはもちろん、「植物油脂」の表記にも気をつける必要があります。
摂っても良い脂肪酸(油)
なるほど!脂肪酸は身体に悪いのはわかったから、摂らないようにしよう!はナンセンスです。
人の臓器、筋肉、脳はたくさんの細胞によって構成されています。
その一つ一つに細胞膜があり、細胞膜の材料は「リン脂質」という脂肪酸です。
特に、人の脳には神経細胞がぎっしり集まっているので、なんと60%が脂肪酸で構成されているのです。
つまり、良質な脂肪酸を摂ることは、脳を働かせるためにとても重要であることがわかりますね!
摂りたい度★★★ オメガ3
- リノレン酸、DHA・EPA
リノレン酸は、エゴマ油、アマニ油に含まれる脂肪酸で、DHA・EPAは主に魚油から摂取できる脂肪酸です。
体内では、合成できない脂肪酸で、現代人は摂取量が足りていません。
血液中の中性脂肪を減らしたり、血流の改善や血管の柔らかくする作用があります。
特に、DHAには記憶力や思考力の向上といった、脳の機能を改善する働きがあります。
体内では、オメガ3はオメガ6であるリノール酸と反対の働きをしています。
オメガ3が血液をサラサラにする作用がある一方で、オメガ6は血液を凝固させる働きをしています。
オメガ6が過剰の場合、血液を固め過ぎて血栓を作ってしまう恐れがあります。
また、オメガ6は身体に炎症を起こすことで、異常を知らせ、それをオメガ3が治癒する、という機能もあるので、オメガ6、オメガ3も両方バランス良く摂取する必要があります。
オメガ3とオメガ6の推奨摂取バランス
現状:オメガ3 :オメガ6 = 1:10
推奨:オメガ3 :オメガ6 = 1:1
摂りたい度★ オリーブオイル
オレイン酸は、活性酸素の発生を抑え、悪玉コレステロールを減らし、細胞を錆から守ってくれます。
代表的なのが、オリーブオイルで、抗酸化力の強いポリフェノールが豊富です。
オレイン酸80%、リノール酸10%以下で構成されているので、健康的と言えます。
購入する際は、エクストラバージンオリーブオイルを選びましょう。
オイルの酸化度合いでグレード分けされているので、一見問題なさそうな名前のピュアオイルなども避けるのがベターでしょう。
摂りたい度★ ごま油
ごま油はオメガ6に該当しますが、良質な油です。
抗酸化力の強いセサミンが多く含まれていて、アントエイジングが期待できます。
また、リグナンという成分が、肝機能を高めてくれる効果があります。肝臓を攻撃する活性酸素を除去し、肝臓が傷付くのを防いでくれます。
番外編:血糖値が気になるダイエッターにおすすめ度★★ ココナッツオイル、MCTオイル
飽和脂肪酸の一つである、中鎖脂肪酸の含有率が多い、ココナッツオイルと、MCTオイルです。
低糖質ダイエットしていて、ケトン体からエネルギーを捻出したいという方にはおすすめです。
こちらの記事では、極端な糖質制限は基本的には推奨していないのですが、糖尿病の方や糖尿病予備軍の方はやっていただいても良いかと思います。
中鎖脂肪酸は、他の脂肪酸よりエネルギー化するのが早く、体脂肪になりにくい、といった特性があります。
ポイントは糖質制限と一緒に取り入れることです。そうでなければ、ただの油の摂取となり、ダイエット効果は期待できません。
ココナッツオイルは中鎖脂肪酸が60%、MCTオイルは中鎖脂肪酸が100%の含有率です。
油を選ぶときの注意
- コールドプレス(低温圧搾)と明記してあるもの
30℃以上の温度をかけずに油分を抽出しているものになります。
高温で抽出するのはコスパが良いのですが、風味や品質が劣化してしまうことがあります。
- 色の濃い、瓶に入っている
油は酸化すると、質が劣化してしまいます。
そのため、パッケージは光や熱を通しにくいものであることが望ましいです。
透明のプラスチック容器に入っているものは、避けましょう。
- 小さめサイズでOK
油は生鮮食品として扱いましょう。
大量購入は避け、1〜2ヶ月で使い切れる量のものを選びましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
脂質は、脂肪酸の種類によって、敵にも味方にもなり得ることがわかりましたね。
- 避けるべき脂肪酸
トランス脂肪酸
サラダ油 - 摂りたい脂肪酸
オメガ3 - 摂っても良い脂肪酸
オリーブオイル
ごま油 - 場合によっては、摂ると効果的
ココナッツオイル・MCTオイル
今後の食生活を見直すきっかけにしていただけたら何よりです。
女性のための出張パーソナルトレーニング efficiency では、筋トレなどのワークアウト以外にも、健康のお悩みや、ダイエットにまつわるお食事のアドバイスもさせていただいております!
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